小間なので、木地の炉縁。ふつう由緒ある古材が好まれるが、うちのは単純。水に強い沢栗、通った柾目に堅く締まった木肌、自然な飴色の渋い色艶が、侘びた火の場に客を誘う。とうとう出会った桃山時代の名工久以作。MIHOのようでなく、使用感満載、趣がある。隠れるところに刻印。
しかし、紹鴎から寸法1尺4寸(42.4cm)四方、2寸2分(6.7cm)高が全く変わらないということに驚かされる=当然だが、どんな炉にも共通で、どのような炉縁もピタリと入るということ。すごい。
「炉縁の作者は久以と云もの、利休時代の上手にて、今に称し用ゆ、代々同名なり」